言語の螺旋

言語の螺旋
陰陽五行でいうところの水の流れがいいところ

2011年4月3日日曜日

ネコとネコの首輪とボク

明け方

へやにはいってくるキミわ

喉を鳴らしている

部屋に入れてもらえるまで

扉を爪でかいている

おもむろに膝の上にのって

ボクの喉元をみている

その瞳孔わひらいている

愛してわいない

愛してなどいない

愛でるつもりもない

昨日の晩わ

インスタントラーメンだった

小池さん

でわない

扉が開くまで

ひっかきつづけるキミの爪わ

往年の経年劣化により

その

扉を

ソリッドに刻み込んでいく

グルーミングをすると

その手のひらを噛んでくる

生傷が絶えない

尻尾の一番気持ちのいいところを

無遠慮に掻き撫でると

噛んでくる

その髭わ誇らしげに天空に向けて伸びている

暖房の前わ

キミの居場所だ

火傷しないように離れさせることも儀式だ

手作りの首輪

ゴムと安っぽいハートのマークのプラスチックでできている

ボクわどこに行くんだろう

ボクが必要とされるところがあるんだろうか

ネコを抱くたびに頭をよぎる

ヒト

として生まれなかったほうがよかったんでわないか

牛丼が安く売られようが

核廃棄物が垂れ流されようが

そんな

こじんまりとした世界で

ボクわボクを生きている

ネコわ

毛布に包まり

眠りにつきました

トーマス・マンの「魔の山」での

ハンス・カストルプのように

横臥療法

これが

世界の果てだ

これが

世界の全てだ

・・・と