言語の螺旋

言語の螺旋
陰陽五行でいうところの水の流れがいいところ

2011年12月31日土曜日

音はBGM。世界は無音

家鳴り
熱対流
寒波
エディンバラでの具財の多い腸の詰めもの

宅配便
亜空野
熱望
母胎内で寄生されたカンジタ症

冷蔵庫
霧雨
南回帰
ザンビアに帰る埃まみれの旅人の船荷

揺震
信号機
ウダイとクザイ
救済をもとめるヒトが外気温凍える生きたい生きていて欲しいみつめる背負われた小さな眼余震恍惚の中で孕まれたもの生命根絶やしもうだめだ2日に一っぺん保たれた記憶が子から孫に孫から曾孫にあれにつかまれ!異常大量発生したクラゲが語る今

イヌに名をつける

「狗に名をつける」
という劇詩を書いた。

校内全体の掲示板仮デザインのチラシを貼った。期限切れの雑多な他所の団体のものは回収しながらだったので事の成りゆきをわかっていないものから顰蹙をうけた。困ッタモノダ。

数多いるネコのなかで家では二匹(シロとクロ近親)だけが足元で認知し上向いた。機嫌がいいときは上向いてさらに鳴いた。草臥れてかえった夜半には心が動いたものだった。うまく調子があわないときには、無雑作に毛をまさぐられるのが嫌だからか一定の距離を量った。
概ねネコとよばれるモノタチそれぞれがそれぞれの外見(三毛だの縞だの)を身につけ彼あるいは彼女ら性分か後天的経験則のどちらかを自我として いる。当然だがそれが個体だから春が好きだったり湿った固形食物は喰わんとか若年性アルツハイマー症におびえて神経衰弱に陥ってしまったり文学はモー パッサンをこのんでいるモノタチetcetc・・・
「かもめはかもめ」と謡ったのはヒトですが
にゃーと鳴いたらにゃーと鳴きかえすものですかそうですか。他人の不幸を聞くのが嫌眼にはいるのも嫌どの文脈で不整脈が発するかわかったもの じゃぁないので常にきんちょうしていなくっちゃぁわかんないから人差し指で蓋をする。三半規管に安らぎを聖地に向かって拝礼。独り無宗教なモノが立ち呆 け。見まわすとそれぞれみんな別方向。ア、シマッタシマッテシマッタイワセタロー連合。今日はブラとパンツがバラバラだから駄目。今日は槍と陰茎 ケースが黒サイでおしゃれ合格かも。統計論でた値はヒトは冬を楽しもうと雪を溶かしてみたり積もらせてみたりで躍起になってしまう。その上で平たくて細い 板二枚つかったり幾分太い板のそれで雪の上を重力を利用しながら下る。ふりむけばいっぱい過ぎるくらいのすべり跡。つわものどもかしらどうかしら?
狗(多くの愛犬家様方にはお詫びします)はかつて狼だった。森にはいる幼児や視力が萎えたモノタチ
のヒトらしい臭いが好物だった。姿勢を深く沈めて足裏の肉球で自らのたてる音を殺し獲物に近づいた。知恵のある雄を中心に風下からと逃げ道を塞ぐ 若い衆に分かれてtarget保持。森はいっそう深く。声なき声を察知した手下どもは事前の予定通り動く。方々から草叢で音をたてるモノ。近づきつつやた らと吠えるもの。獲物がひるんで先を急ぐとたちまち寸前まで追いつくモノ。鋭敏さとよくよく磨がれた爪と耳鳴りの残る警告の声。完璧な作戦。振りかえった モノはまさか。ニヤリと笑った。ヒトが怖いヒトが怖い。ヒト・・・
決められた時間にトイレし歌を歌えといわれれば歌い地に伏せると撫でられる。いうことを聞く。
家族制手工業で貴方の元にかわいいワンちゃんをとのたまう文句。下記細かい仕様云々・・・梱包され出荷を待つ狗タチはじっと眼を閉じている。
稽古の終わりに連れと好みの焼き鳥屋で晩御飯。いつもより混んでいた。上着をぬいでから避けがちなカウンターしかあいていないことを確認し座っ た。飲み物が出てきて流れで乾杯。奥の座敷が滅法賑わっていた。その日はハズレだ。連れはタバコを呑んでいる。動員の目論見とOB確認。いつもと変わ らない展開に目前、塩皮、ヅリ、椎茸と並ぶ。串から具を抜きながらハナス。おかわり。ちょっと高いけれども其処のネギマは旨かった。
次にはいってきた客が二人。中肉中背の色が黒いやつ。まだカウンターをつめろという。だから嫌だったんだ。「アレ?!みたよ?!チラシ!!」赤 い上着のメガネがこっちにいきなり振ってきた。「カッコイイぜチラシッな!?」未見な男達のもとにも飲みモノが・・・流れで乾杯?「ミニ行くゼ?! ナッ!‘イヌになをつけろ‘ッ」・・・舞台専攻のやつらだった。つけろ。ドウトデモ呼ンデクレ。
彼らとに開いた海溝は深く静謐で永遠を思わせたのだった。

2011年12月27日火曜日

鰯のアタマを数ヶ突きさされた柊に

現行のプログラミングでは

処理しきれないことになってしまっている

新規のプロセッサの開発までは

とうてい間にあわない状況である

非礼は謝ると入力

打ち首ならば

よく磨がれた刃でしてもらいたい

曇ったものは天候だけでよい

欲をいわせてもらうならば

ザクリは嫌だ

サクリでいってもらいたい

上品に手入れされた指先で縄してもらいたい

歪つなものは路面だけでよい

天にはとうぜん理解を超えたほどの

恒星からなる惑星とその数倍の衛星がそれぞれに並び

美しいなと入力したら

パンクした

節分(sechibu)の宵に歳の数

あまった豆を大宙に

蒔いたら分子数列が

みだれて星

の数が変わってしまった

古風な祠

ごとをする新官たちなど

いっそ死んでしまえばいい北から南にはしるコリ固まった

氷山地表海溝マントル常に23,4度の斜面など

いっそ崩れてなくなってしまえばいい

2011年12月26日月曜日

戦争の合間

一羽の鶏に米と薬味の人参を詰めて炊くところからはじまる

アルミ製の寸胴の

無骨ながらも安泰たる

釜火の炎に沸沸と

湯気とともに立ち昇る黄金の芳香が

もちあげられた蓋からシトシトと

薪をくべよ炎を絶やすな

革靴の音も高らかに

王宮へ行軍するヒトビトの表情は堅い

たとえ一騎当千の槍使いからしても

曇天から放たれる雷をもってしても

建屋を壊して火にくべて炊く

それが至上命題なる

水をさすようですが

こまめに出汁を足さねばならぬ

まる一晩の寝ずの番

積みあげられていた薪も見事数えるほど

銀盆に捧げもって饗ぜられた芳しい丸鶏

その名はサム・+ゲタン

2011年12月20日火曜日

だれもいぬひにてらされたにしびにあらーと

君は森の中の最樹齢の木に住む妖精だ。今まで液を吸ったり蜜を集めたり、雨の日はその虚で雨粒のアンシンメトリーに見入ったり冬が近づくと間違えてはいっ てくるシマリスと寒さについて語り合ったりした。森の妖精は何でも知っているから好んでやってくる小熊やハチドリもいた。その知識は眠っている間についた ものだった。最長樹齢の樫の木のお爺さんが子守唄でうたってきかせてくれていたのだった。
あるときお爺さんがいった。「この冬は私が過ごす君との最後の冬になりそうだ」
しんしんと降る雪、まだ積もるほどじゃぁない。
お爺さんは今度は子守唄でなく君の目を見て言葉を続けた「私が倒れてしまったら次の虚を探さなくっちゃぁいけない、ある程度の高さの虚だ、それ から、飲める水、時たま陽に当たること、キツツキの多い森はよしておいたほうがよい、沼の向こうの椎の木のばぁさんにも頼んでみたんだが今は双子のモモン ガがいるからとうぶん面倒を見たいといっていた、近場になければ、そうだな・・・」なにやら言いにくそうなお爺さん。
丘を越えた向こうをみせながらいった。「・・・あの森は日当たりもいいし頭のいいフクロウもいるただ・・・」
カケイが一啼き裂いた。
「あの丘にはサルがいる」
妖精は降り続く雪を眼にしている。そうやってながながとみているといろんなゆっくりさがあるのがわかる。
しばらく積もることがないことも風のにおいで知っている。
おじいさんに黙ってオリオノ(強いヒグマの名前だ)に訊きに行かなくっちゃいけない。
サルのいる丘。想像もつかない。フクロウって季節の変わり目に必ずおじいさんに会いに来る羽の大きな鳥のことだろうな。世話になったナマズさんにも会いにいかなくちゃ。いろいろ忙しくなるなぁ、リスさんのドングリ集めは手伝えそうにないなぁ。
雪はまだ音もなく枝葉にはじかれながらその行く先を風にまかせていた・・・。
読み書きソロバンとまではいかなくとも仕事を仕事と認識するまでの論理的思考を新人に教えることから始まる最初は犬の芸でいい、できる、褒める、 できる、ほめる、要求をだんだん高く設定する。ヒトはサルじゃぁない。能力の70%を使ってできたら50%まで落として飼い主を見る。
そこからは資質次第だ。貴女がある意味優しい上司ならその場を任せる。なぜか?サルを折に閉じ込めたからだ。

2011年12月19日月曜日

祭りの頃の艶やかさ

さとが ふる

さとが きえ

ちりじりに なり

なつひ

どまが みえ

どまが くち

おうおうたる くさはら

ひろま いで

ひろま よぶ

ひろま かわいこ

ひろま うつひと

ひろま うたげ

ひろま ははのて

ひろま まごがたつ

ひろま ぬしわらう

近隣の砂防ダム建設ニアタリ6軒カラナルかたばね村住民役場ニテ再三抗議スルモ叶ワズ記

2011年12月15日木曜日

新しいイェルサレムの建設

ボクはボクのルールを公開した

ボクは酷く脅えていた

息が白く指先は小刻みに震えていた

気温のせいじゃぁない

ほんの少しルールを見たヒトがきた

挨拶をした

まっこうからボクのルールを非難するヒトたち

挨拶をした

彼らはボクのルールを改編しろという

忠告に従った

賽など振らなくても結果は必然だった

さまざまな人々がやってきてあれはおかしいこうしたほうがよいといって崩れたボクの城を踏みにじった

くまちゃんがゴミ箱に入れられたり

大好きな本を持ってかえられたりした

外は雨

崩れた窓枠をたれる雫

鏡と剣と盾を持つボク

イェルサレムの鐘を鋳造しよう

かつての騎士たちは自分の農園で歌を謳いながら果物にむしゃぶりつく

遠征したボクの宣教師たちは其処で妻を娶って家を建てた

ボクはもう世界のルールがわからなくなってしまった

今、ひとりで夜を過ごし朝もひとりだ

これから造られるボクの世界には高い塔があった

朝の閑散とした街を見おろすと、自然と涙が出た

いつものことだ

2011年12月10日土曜日

笹井宏之 年末

冬の詩をスーツケースに閉じ込めていつの日も旅人でありたい

ブーゲンビリア
まぶたの裏に露しずく
今度向かう地は西ですか北ですか

かわいた砂ながるる
分厚いマントがはためいて
今朝これからの道程をおもう

2年間海
をみていない
だって
みわたすと
砂漠

エレガントな紺のジャケットだったのに
砂ネズミ
とんで
御昼は干し肉とカップラーメンでしょ?

町が近いからなのだろうか
馬鹿みたいにたくさんのヒトを乗せたトラックが
滅茶苦茶な運転で
ボクはまた埃まみれだ

2011年12月9日金曜日

「ボクの窓の外」

ボクは世界のルールであろうとした

みんなはボクの一声に沸きかえった

今はひとりで夜を過ごし朝もひとりだ

朝の閑散とした街を見下ろすと自然と涙があふれた

いつものことだ

かつてボクは賽を振った

ボクの出目に権力者の目は脅えた

みんなの歓声は鳴りやまない

「まさに古き支配者はいなくなった!これからはいいことずくめだ!」

冷静になれよボクは鍵を手にしただけだ

次の壁は迫っているのに

ボクの城がすでに建てられていることに気づくと

それは塩で固められた柱や砂で囲われた壁だったただの虚飾だった

*イェルサレムの鐘の音が高らかにきこえている

ローマの十字軍は口をそろえて謳う

そして鏡よ、剣よ、盾よボクのものに!

ボクの信奉者たちは布教のためにこの地を去った

どうしてこうなったかなんてまったく理由は説明できないが

きみが去ってしまってからは

みんなの正直な気持ちは閉ざされてしまった

そこはボクが統べる世界の中でのことだった

  不吉な嵐のときだった

ボクを吹きつけて引き入れた

崩れた窓枠そこに叩きつけるドラムの音

みんなはいずれ変容を遂げるのかとボクをいぶかしんでいる

銀盆の上にボクの首が掲げられるのを革命家は虎視眈々と待つ

まったく1本しか糸がない操り人形のようじゃないか

王になりたいなんて一言もいっていない

*イェルサレムで鐘が高らかに鳴り響く

ローマの十字軍は口をそろえて謳う

そして鏡よ、剣よ、盾よボクの手に!

ボクの信奉者は異国へいったままだ

いったいなぜこうなってしまったかなど釈明すらできない

わかりきったことは聖ペトロはもうボクの名を呼ぶことは2度とないということ

誰も導きなど与えてはくれなくなってしまった

これがボクが統べていた世界の中でのことだった

2011年12月1日木曜日

ボクの窓の外

ボクは世界のルールであろうとした

みんなはボクの一声に沸きかえった

今ひとりで夜を過ごし朝もひとりだ

朝の閑散とした街を見下ろすと自然と涙があふれた

いつものことだ

ボクは賽を振った

殺気だつボクの目線にみんなは恐れをなした

みんなの歓声は鳴りやまない

「まさに古き支配者はいなくなった!これからはいいことずくめだ!」

冷静になれよボクは鍵を手にしただけだ

次の壁は閉じてしまっているのに

ボクはボクの城がすでに建っていることに気づいた

塩で固められた柱や砂で囲われた壁で飾られていた

イェルサレムの鐘がきこえている

ローマの十字軍は口をそろえて謳う

ボクを映している鏡はボクの剣と盾だった

ボクの信者たちは布教に出かけたままだ

どうしてこうなったかなんてまったく理由は説明できなかった

きみはそこにいこうともしない

正直な気持ちは

そこはボクが統べる世界の中でのことだった