言語の螺旋

言語の螺旋
陰陽五行でいうところの水の流れがいいところ

2009年12月11日金曜日

そんな君はふざけた野望を思い『ウフフ』と笑う


{そんな彼女はふざけた野望を思い「ウフフ」と笑う}

たまにはこんなものもいい
最近になって、また、この避けようもなく爽やかな大気、急ぎつつしかもしなやかに擦り寄ってくるニャンコのような春の日
カスガイ

子はカスだからしまっておきなさい。母さん?母さん?まったく何処いったんだ
?母さ、ん?なんだ、ニャンコかそっちは居間だ入っているんじゃぁない
あ、仏間に爪を、あ、障子の破れをそんな潤んだ目で、アー!ヤッタ、やりおった・・・嗚呼

きかぬねこ やれたるかみまど ムハンマド(季語ムハンマド)

あー、いや、失敬、いや失敬
うむ、良い。今なら全てが赦せそうな気がする、ゼ・・・。いや、ワガママ放題のニャンコのことや春だってこととかさぁ、ほらなんかアル
あるジャン、微妙な男女関係とか、水溜りだらけの通学路。いきつけだった天ぷらやがマンガ喫茶になっててさぁ「ちわーSU」とかなんか20代前半男性風に勢い意欲食欲剥き出しにしちゃって、さ、なんか視線が痛いのな、なななアレーってもっていつも座っているあたりのな、相撲甚句書いた暖簾がそこから、にょってって、あれー、ああ?あれーっ?なしてマガジン読んでるの?最新刊?あんた、コナンね、ああ、そう、あと二冊読んでから帰るのー、へえ、あ、そう。しんいちくん大きくなれるといいねえへえ、あ、おじさんグラビア?持田真紀?アア、巨乳好きなんだあ、え?違う?美乳好き?へええええええ、ほおおおおおおん、はあああああああん・・・っておい。こら!親父出て来い!天ぷら食わせろ天ぷらあ!貝柱だよ、アツアツでホクホクのおおおおお!しし唐だろう。こう三本刺さった、串の、塩ぱらっとつけてこう、はははふふはふ、なああ、おい、おやじい、おいらのために、く・る・ま・え・び・・・

うなだれる男の側に影さす男の姿。

親父?
「モーニング時間中なんでホットドックついて1時間600円でして」・・・

@@@

ヒトは少なからずだれもが地球を守りたいと思ったことがある。
パンダを守れ!
いや、子育てしないからどうでもいいんだが。
カブトガニを海へと返せ!
いや、どっかの国で食ってるし。
縄文杉を人肌であっためろ!
いや、屋久島、暑いし。
和歌山ハヤシマスミ似のOLに彼氏を!
もういい、
カラダを売っても買い取られない女子高生に
もういいって!
まったく!

・・・もーにんぐむすめがをうをうをうをう

マンガ喫茶前の頃合のホットドックに挫折感を覚えているバヤイではなかった。
応答。エエ、あの人数ばかりいる結局普通の女のことでしょう?(偏見)
ソレハオオキナゴカイデスヨ。とニャンコ。そうかなあ、と我。まあ要するにそのニャンコと私の間には、たとえば女性に関する美的鑑識だのよくもまあといえるほどにいつだって仲違えしていたものだから、このたびの、春だの夏だの秋だのに対する期待の行き違いから生じた、私からいえば障子を破られた、彼から言わせてみればウスペラく風でそよぐひらひらを排除してみた、事件、を問いただすこともできず、しかもどちらかといえば仮の宿りの主人である私よりもそのニャンコのほうが正論を述べていたものだから(あたりまえだ、破られたくなかったのならば最初から直しておけばよかったのだ!)手の甲をあっさりひっかかれたので、敗退。
マアヨウスルニ、ヒトトニャンコノアイダニソウゴリカイハアリエナイトイウコトダ。

ソウイウハナシ。
いや、深い意味はありません。ベロンちょん。

そことは違うどこか。
確実に存在の中の経過時間が遠ざかりしかも経過されるための冷静さを欠いた時刻がいきりたって擦り寄ってくるとき、ところ。
諦めの悪い人間が、生命の断片に執着して打ちたてたバベル、簡便にいうのならば低く軒を連ねる商店から生命活動のかすかな垢くさいにおいが嗅ぎとれる。そこまでして明日の飯にありつきたいかね、ワトソン。イエスサージェント。飯は大事であります。パンがなければケーキを食べろとかつての淑女がおっしゃっておられましたが、パンが食べ得ないときだからこそ、糖分のしっかりしたケーキを・・・

タバコ屋。

儲けているのかほそぼそやっているのか商うことを忘れかけているのか、どれかと問われれば、後者、いや、普通のタバコ屋ですよ。いったいこの世の何処に客足の途絶えないタバコの小売店があるというのだ。ただ、ほんの少し、にぎやかな通りから外れていて改装する気のさらさらないだけだ。ただ、それだけだ。

店先に女がいる。
普通の女。

ただ漫然とタバコを吹かしている。
その片手間で店先の掃除のつもりなのか竹箒を左右に振っている
目は空を。
その思考の先にあるものは昨晩のおかずの反省かそれとも今朝のご飯の炊き具合への満足か。
不意にタバコを放り、ふみ、けし、ける
また別の夢想へ

女;ロボットっていつできるんだろー

にやけたりなぞしている。
不意に思い立つ。

女;まったく

なにがまったくなのか?
判らない、ワカラナインダ。
さっき自分がなげすてた吸殻をぞんざいにちりとりに入れ込み

女;NASAでもあるまいに

奥へと帰る

店の奥から変な鼻歌が聞こえてくる。

次第に世界中に流れる音を混ぜたらこんな音に聞こえるだろうなという音楽へと変わる。変な歌なのに

音がやむ

それなのに、彼女のワンマンライブは佳境を過ぎたばかりの頃らしく、のりに乗った声が聞こえる

物音。激しい物音。

女;まったく!!

自分だっつうの

浮浪者。いや、他人を身なりで判断してはいけないと日本一の実家好きの男はのたまっていたので、あまりよろしくない判断だとは思われるが、多分、家なきひと

だってきちゃないんだもん。
現れる。

男、落ちつかなげなそぶり。ほんの通り過ぎの一般人を装うが、かえって意識しすぎた眼の動きがこっけいでたまらない。いかんともしがたい。見ちゃいられない。そのままいくかと思いきや、またもどり、下手な口笛を吹いていたかといえ、どころかステップも軽やかに。
今日もいい日和である。
ふと気づく。
だっフンダでさえもいとおしい、そんな時もある。
いや、落ちていたのだ。吸殻。女の。
夜景を眺められるスカイラウンジで、淑女をもてなすヤングエグゼクティブの好男子であるかのような爽やかな風が吹き通る。
あくまでも仮定としての春風である。
その中途半端にほうられた一欠けらの吸殻を慈しんでみる。

男;オンナダ。

とおい目をして笑む。

男はしかれども、これからおこるなにかに過剰な期待を寄せることに対していささか諦念の思いであるらしく、うんざり、といった風にやはり投げ捨てる。吸殻を
去るのか。
男の足が止まり彼女に家を見ている。
唐突。
カウンターの奥へ手を突っ込みサラピンの、中身の詰まった、まさにその、タバコのカートンを掻き出し抱え、いややはりな、思いなおし、上着の下に隠し安息し、幸せに打ち震え、しかし焦り、いややっぱりこの銘柄はな、そしてほんのわずかばかりの良心、モラル、人間的理性の働き、ハイもどします。

おんな、
女;土鍋って割れると限りなく凶器ねえ・・・こう、いち、に!

目と目があったその瞬間

女;ね、けっこう尖ったところが致命傷になりそうじゃない。使おうかしら

ねえええ。
男、曖昧に笑んで返す。
その笑顔の行く末

女;店にやってきたうさんくさい男の意表をついて食らわしたりするときとかにね

男、そんなモンですかねえといった素振り。

女;とかいってもタバコ屋じゃあねえええ、昭和初期でもあるまいし

ハハハハハハハ、和やかなり
女、溜息とともに内に帰ろうと
もどり

女;なにやってんの?

目の前には、あからさまに胡散臭く、途方もなく疑わしい行為の経過途中の成人男子と、そのパンパンの上着。

男;・・・

空間

男;ウガンダです。

女、素。

男 2枚にまーい!

女、無言で上着をひっっぺがそうと

暗転。

それから数分後。場所はあいかわらず。
男が小さくなって座っている。

女;うんワカルワカル

すすり泣く男

女;前転が苦手なこっているもんねえ

暗転。

時間の経過。場所同じく。

男;手前のガキか!これが手前のガキか!

女;明日があるわよ明日が!

羽交い絞めにして男を止める女。

暗転。

時間。場所一緒

なにやら微笑みの間。肩をたたいたり、笑いをかみ殺したり。

女;で、その産婦人科が肉屋を持っててえ、あたしてっきり

暗転。

やはり男が体育座り。

女やはり気だるげに煙草に火をつけ

女;それにしてもウガンダってないわよねえ・・・

男;すいません

女;せめて双子山親方とか、

女爆笑。

女;わ、わ、わ、わかたかっ!

呼吸困難
男、素。
女の背中をさすったりしている

女;うんゴメン

男;すいません。



女、タバコをほうり捨て無げ踏み消す。

男、はっとしてタバコの亡骸を見る。

女;あー

男;よろしくない

女;あ?

男;よろしうないですな。

女;え?そんなことないよ、昼過ぎに風呂入ったばっかりだし。

男;いえ女の微臭は置いといて

女;なにがいいたいのよ

男;地べた。

女;ああ、この辺舗装が

男;nonnon!シケモク。

女;火は消したわよ。

男;私らなんて所詮シケモク、他人の捨てたその亡骸でさえもがHOLD ME TIGHT?違うな、いっぱつがつーんと、ほらね、バッチこーいってやつがうれしい年頃、なのかしらねえー、あらアメかしらお洗濯お洗濯

女;え?アメ?大変

駆けてはいる

男;んなのってできないのよねええ

ひょいとタバコの吸いさしを拾う。
懐にキープ

男;DEAR MY MOM
苦節五年。私も来るところまできました。とあるいつもの通勤途中のことです。私の勤めていた世界までもうちょい、とんでも8分歩いて5分といったところですか、そこの2LKの物件が非常に気に入ったMY・・・DEAR、いやあんたじゃなくって、おかん!黙れこのおかん!黙れってこの、スマコ!
いやー失敬。

女はさんざ空を見上げてきたのかクビの痛さにむっつりしている

女;あんたねえ、

男;えーと、なんだけなんでしたっけ?おかん

といった立ち居地におかん、もとへ女

女;おほん

男;あれ?間違い。人違い。人攫いの人違い。オイおめえこれだれだっよう!返す?返す?返しとく?

女;天下泰平天晴れ、戦国武将でもあるまいし

男;え?

女;空

男;あー、爽やかなり

女;もういいわ、えっと、

きつそうな煙草に火をつける

男の目線がきつい。
人殺しのようだ。

そのうち男、女に顔をよせて・・・
息を吹きかける

女;ちょ、うえ、くさっっっっっつ

男;完全燃ショー

女;まったく!オエ!

女、やはりそのタバコを放りけり捨てる

女;おえ

男;何ヶ月ですか

女;うるさい!

男;つわり

女;うるさいってこの・・・・・・東海村男!チェルノブイリ!

男;そんなに?
おのずから自らの体臭を嗅ぐ

男;OH!NICE SUMEL

女;いってなさい

男;豊潤てやつ?

女;ほんとに子ども大丈夫かしら

男;やはりーん?核分裂の兆候が。

女;バカ今後の方針よ

男;政府の見解ですか。

女;そうこの春予定されていた日露交渉がいつまで延期されるのかって、オイ!

男;はい失礼しましたー

男女頭を下げて去ろうと、チャカチャンリンチャンリンチャンリンコ

女;またれーい!

男;なにごとか?なにごとなーりーかぁ?

女;タバコ。

男;んなんのことやら

女;返して。

男;はい

女;全部

男;はい
ボトボトボト

女;ははは、よくもまあ

男;いやあ、がんばりましたあ。つぎの取り組みにはあ、もっとおがっぷり四つ組んでェ皆さんに楽しんでもらえるようにい

女;ほめちょらんばい

男;ひいい

女溜息とともにタバコをもみ消す

女;オオハシキョセンかっての。まったく

男;さあ、みんなで考えよう?

女;イ・ツ・ミ・マ・サ・タ・カ

男;アナウンサーつながりでOK、うっす

女;ちがう、強欲だっていってんの。

男;ソンナコトナイヨウ、アメリカジンミンナイイヒトヨウ。シンプルライフ?質素なものヨウ。ユタ、イイトコヨウ。土地ヒローイ、ホシキレーイ

女;違うあたしがねって

男;オオハシキョセン?ウソオ!

女;継いだはいいんだけどさあ
ちょうど無職だったし町に出ても自活できないしばばあ死んだついでにまあいっかなって

男;キタノマサルに全部。えーそりゃあかんしょーばくちっしょおおお

女;おほん。まあまがさしたのねえ、タバコ屋ケツがたるむまで座つづける毎日。
愛しくもない待ち人。許されざる仕入れ値の表計算。1週間おきにピースのカートンを買いにくるアル中親父。なんの神経性ストレスもなく朝方すぎさるガキンチョ。

男;.comうっしッし。

男の襟元を掴み引き寄せる。nise sumel

女;ウオエ!

男;化学兵器

女;うっさい!まああ、とにかくーなめんじゃない。

男;・・・はい

女;うん。あんたも少なからず、あたしよりはそのどうしようもない生きかたを、長年続けてきていて、それなりに人生経験の何たるか、つまり酸いも甘いも嗅ぎ分けられるナイスミドルなのだろうよ、否、否定ばするな、少なからず一般中年男性の統計を客観的に述べるのならばまごう事無き、それだ。あんたからみればアマチャンだ。その時のあだしなんが、茶菓子だ、にちじょうちゃーめしごとだ!あだしはおもだ。よぐない、よぐないぞこれは。あたしやばいぞ。勝だねば、人生的に勝利せねば!さあそごでだ、

男;ハヒ!

じつのところ、その女の長い弁論を好機だと捉え、サラの箱をこっそりとあけて一服「いやああうまかったっす、でらうまでしたあ、あにせタバコ1本すい切ったことなんて3ねん」(本人談)

女溜息ついて男平手打ちぃ!

女;おホン。・・・ウン、そこでだ、昼下がりのこの日当たりの良いいしかもどんなに換気を繰り返してもしめっぽいカウンターの腰の痛くなるよな丸イスで考えた。しわくした。とまどいつつもこころした。

男;はい、つづけてー

女;ヒトの話を聞くときは歯をくいしばれー

男;えー?歯ってなアア

女;いいから!

男;イー。

女;その日からあたしは自立した女。略して自立女。

男;略してねえじゃん。

女;あご!・・・よーしよーしよし。さて問題

男;はひ。

女;ひっかっからんかったな。まあよい、そのあたしの野望とはなーにか?シンキングターイ、m!

チャカチャカチャン、チャカチャカチャンチャカスカチャカスカチャンぴゅう
チャカチャカチャン、チャカチャカチャンチャカスカチャカスカチャン

女;しゅうりょおおおお!NOW


男;ははひはへ。

女;はーいばっつげーむ。



女;死ね。



女;ジョクジョクジョーク!ま、いいよねええ、他人の人生わかりっこないよねええ!あたしもあんたの生き様しらんモンって言うかーきょーみなし!ハイ正解は・・・

男;また来週!

女;そんなああ!気になるうううう!気になるうううう!っておい!

男;いいじゃん。

女;あご!

男;自分語りたがっている奴ってみったくないよ。

女;え?

男;そういうのがいやで世界捨てたんだ。バカらしい。臭いんだよにおうんだよ!こうして安穏と腰掛け3年桃8年、森光子まで70年金さん銀さん合わせて5000!いやちょっとそれたか、えーっと

女;ウガンダ

男;そっかー、ウガンダねうんうんうんうん。さんきゅー、そうホンジャマカ石塚が今デブタレントの世界でのさばってるけどさあ、その前で言うところの伊集院光?そのやつのオールナイトニッポンっていうのがさぁ売り出し中のアイドル呼んでなんかエロの・・・

女;どしたの?

男;なんか違う気がするのなー、おれの中の野生が違うって咆えているのなー・・・ん?どう?

女;なんだっけ?

男、女;まあいっかー

うふふふふふと笑う。

目を合わせてまた笑む。

女;吸う?

男;いいのですか?

女;イイノヨ

フイニオンナノハッシタ、ヘイバンナコエニ動揺を覚える男であった。

女;じゃんじゃん吸って、咳き込むくらい満喫して、副流炎で他人に不幸がおきる予感を隠せないほど召してらして・・・

男;他人の不幸はちょっとなあ

女;気味悪いから?

男;ああ、うん、まあ

女;何をいまさら。

笑んでまた次のタバコに火をつける。

女;心覚えがあるんでしょう?

男;・・・ああうまい

女;よくあることよ

男;ええ、よく、ありますね

女;いつのことだったかかしら、国連の会議が新潟であったとき

男;こ、こく?にいがたっっ?

さえぎるように口元に人差し指をたてる。

女;リーガルホテルの屋上で待機していたのよ。寒かったわ、よりによってあんな雪国でふきっさらしの中仲間と4人で佇んでいた。でも仕方ないものね、体調命令だもの、さからったら・・・

男;逆らったら?

女;マキシムスポンジ光線、よ。

男;えっと、それはどういう

女;狂牛病の遺伝子を微粒子にした粉末を撒き散らすのよ。体調の得意の必殺技。普段牧農だからあのヒト。

男;過激な会社です、ね

女;ねえ、知ってる?

男;知ってます、ませ、

女不意に男の懐に入り喉もとにタバコをつきつける。

男;まセン。

女;の隊長の後ろから光を当てるのは緑色のデブの仕事なのよ。

男;超人ハルクですか?

女;ばっかねえ。面白い人。

ぴたりと寄り添う、オエ、飛び離れる

女;この!地球の敵!オゾン小僧!

男;いや、オゾンは地球に

女;しってるっつうの!

男;ひいいい!

卒倒。
息を静める女。

男;マイマイカブリ・・・

女;さむかった、だって全身タイツ、重くて臭いヘルメットじっとりと蒸すビニールの手袋の中。使えたためしのない国からの装備品。えらそうな名前のついた鉄の棒。腕に巻きつけるのが面倒なだけのPHS。

男;えっと、アア!そうか!

女;気がついた?

男;乗っかっててもいいけど退いてください。

女;ゴメンゴメン、いつもの癖。

男;えっと、

女;ああ、そう、新潟での、べったらでかいぬしがあらわれんでよ、いやーべっくらこいたべさあ、ソン、つぬはやくらかしたかめのばっけもんがひんがすほるまえの、長崎屋ぼてくりかえしていけしゃあしゃあつのさぶらかしよるど?大変ド?
いやあー参っだなってそんなかまとヘルメットの雪払いあっちょると、もすもす?もすもす?やあ隊長さんの?もう上ごしばれんド、いいかんっすた下りてもよさんべん?つ、きいたべさ?きいとっとべさ?なんいうた思う?なんいうた思う?たっけーええって来れば、めさ、やってられっかー、つ、はなしさなって、おいどもぴゅーって、ぴゅぴゅーってそごからかえったべさ。

男;ふむふむ、要約しよう。
雪の降る日のことだった。おれたちが、ホテルの屋上で日が暮れるのを待っていると、港の向こうの水平線がぴかりと光ったんだ、あーなんなんだあれはってって隣にいたパン屋の息子のトムに話し掛けると、ああ、きっと北朝鮮のテポドンだって奴が答えた。それからしばらく気にも留めずに楽しい夕暮れを過ごしていると今度はボブが、おい、あれなんよ?あれなんよ、つ、いわんべさ、イヤーおったまげだーつっで空ん見上げちょるとその緑だのあけえのだのがきらきらつってへっぱがされるみてえに、そのぺがっつてへっぱがされるみてえに、その、ぺがっつ光らんまあるいもんちゅうさあ、すいごまれんド?イーやーおったまげんど?イヤーべっくらこいだんど。

女;おめ、おらんごとばわがいど?

男;わがんべさわがんべさ、どーどー、たいへんなめさあったんべあー

男女抱擁。

女;ま、てへんだったさー、まっこつすぬが思うべさー

男;ヨースよすよす、よすよすよす、



女;くっさ!

女、男を足蹴に。

女;くっさー

吐きそう、中に駆けてはいる。
絶えず嘔吐のもだえる声。

男;吐きたくなれば吐けばいい。おれはどうせ人に吐き気をもよおさせるような類の男だ。嫌うがいい、嫌悪すればいい、疎外してみろ。目の前から俺という存在、人間にとって見てはいけないもの、そこにあるのに形を成してはいけないものが立ち去ればおまえ達は、さぞかしすっきりとその胸の軽さに安堵するのだ。安穏とした生活の確保にだらけきり溺れ、未だまたぶくぶくと肥大していくのだ。そこにおまえ達は何を見るのか?質疑命題、さあ答えろ!考えろ、目を反らすんじゃあない脳内シナプスを総動員して、食うことも、眠ることも、呆けることも忘れ自分を追い詰めろ、さあ答えだ、答えるのだ、そこのだらけきった目のお前はどうだ、ふん、さめた目をして避けたつもりになっても俺にはわかる。怖いんだろう、明日をさえも自分の思いどおりにならないことを知りながらそれを認めることすらできない自分の弱さに怯えているのだろう。そこの女はどうだ、うつむいてもダメだ、そのうつろに自己主張する後頭部から、肉体に黙っていても声が聞こえる。なんだ、かまって欲しいだけのさびしんぼじゃあないか、その心の飢え、精神安定上の飢餓は、今から帰って留守番電話に何件登録があろうと肌身離さず持ち歩いている携帯電話で深夜によく知ることもない女に電話をかけようが癒せはしない。さあ,
、その口をしっかり開いていうんだ『ワタシワタダタンニヌクモリガホシイダケノヨワイオンナデス!』ほらいってみろ!なんだ?お前は言語中枢でさえも自分で操作できない愚か者なのか?自分の体でさえも自覚できない獣なのか?はははははは!
ばからしい。
いや失敬、少しばかり取り乱してしまった。
今朝からあまりよいことがなかったもので・・・
はははははは!
なんだ、浮浪者の、一日の中で、良いことってなんだ?わらかすな!ハハハハ!極上のジョークだ。いや、冗談にしてはいささかひどすぎる。身に抓まされすぎる。
ははははははは!
うん、
まあ、聞いてください、少々言葉を選ぶ良心をなくしてしまっていたものですから、
まあ先ほどのお二方には特に失礼してしまいました。申し訳ない。
えー、ちょっと奥がうるさいようですね,ちょっと!大丈夫?

女;らいじょうぶ!

男;はい、大丈夫なそうで。私は見ての通り薄汚い男です、帰るところも明日の飯もあやふやな駄目な男です。ここにたどり着いた道筋さえも確かじゃあない。皆さんお笑いでしょう。どうぞ笑ってください。しかし!ワタシを笑うということは、いいですか、注意してよく聞いてください。私を笑うということは、あなた方自身を笑うということです。なぜなら、ワタシは、

女;ウガンダ!

男;そう、ウガンダ?

女;なにいってんの!

男;いや、えっと、えへへへへへ

女、男の襟をつかみ

女;いいかげん行かないと、私の必殺技使うわよ?

男;なんと?

女;セ・ク・シャ・ル・ス・ポ・ン・ジ・ダイナマイト!

男;えーっと、その

女;ワタシの38のセクシャルポーズで相手が怯んだ隙に胸元にしこんだ狂牛病の爆弾で

男;も、もももういっす、いや楽しかったっす、たくさんっす、あとザーしたー!

女;ちょっと、人の話は最後まで

男;あーとーザーシャー!

男、ピュウ。

独り残された女。
手持ち無沙汰。
セクシーポーズの13番。
不意に獣じみたスピードで

女;核・廃・絶!

手にはグリーンピースのカンカン。

タバコを空しく拾う女。
む?!
女構える。

男:NOHNONONONONONONO、ギヴ!ギヴギヴ!

喉もとをさらけ出して、服従の証。

女;あんたねええ

男;いえいえいえ、

女の嘆息

男;・・・ところで、西ってどっちですか?

女;あっち

男;あああああっちかああ、いや、じつはね。タバコ拾ってたらなんかずーと続いてたから、ずーッとずーッと拾いつづけてここまで戻っちゃって、まあーいわゆるまいごってやつですか?そっかー、あっちかー!わっかんなかったなー

女;あんたバカ?

男;ハイバッカデーっす!あっほでーっす!ごりデーッス。うーほうほうほうほー!じゃ!

女;ウガンダ!

その胸にくたびれたタバコのカートン。

男、無邪気にうなづいて、スキップ。去る。

女;さて、隊長に連絡してー軍事衛星の動き確認してから、

地べたに落ちる、幾ばくかの吸殻。

女;まったく。

足蹴にする。

女;忙しい忙しい

暗転
終幕

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