みょうちくりんな髭を生やした男がいた
男は初老だった
背中を丸めて小豆色の帽子をかぶっていた
帽子は毛玉のついたニット帽だった
男は溜息とともに自分の過去を訥々と語った
その間幾筋もの紫煙が空にはかれた
とても根気がいることだった
ジャケットにも安物のタバコのにおいが染み付いてしまった
ヒトが幾年生きるということは
だれかの数十分の間に
タバコの煙を吸い込ませるということだと思われた
男はお茶代も払わずに店を出て行った
最近素直になれました 過去作ヒネクレ者時代の作品 かわいいーっ ので観てやってください 詩(蟲詩)とエッセイ(雑感)、元書道子、癒し、チャネリング、 2013年度詩作は趣味になりました 天然酵母パン 「蟲パン」aoyamachusigmail.com
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