言語の螺旋

言語の螺旋
陰陽五行でいうところの水の流れがいいところ

2010年1月28日木曜日

短歌「えねるぎい」


つばさ
 つばさを落としてしまった
 あおい鳥が
 ゆっくりと息をひきとる

表情につまらないとかいてあったんだ
 ゆっくりとご飯を食べているときに

標準時刻
 艶やかな秒針は
 残酷に
 進むことをとめない

数々の協力者から
 いろんな言葉をかけられたけれども
 ききいれないのは自分

気球に乗りたい
 冗談みたいにとおい
 波頭を見てみたい

夢みたいだ
 ファンタジーに浸る
 今日
 ここで
 今も

星が流れ
 大気圏で燃え尽きる
 硫化性水素の化学反応とともに

商店街を歩いて
 声をかけられた
 ナイロン袋から
 ネギと大根を出したまま
 ちょっとだけ熱燗を飲みに店にはいった

クロの革ジャン
 着て歩けば
 必ず雨が降るんだ
 ほんとだよ

ぽいぽいぽいぽぽいぽいぽぽい

言葉
 が途切れた
 切ない白い息がぽっかりと浮かんだままだった 

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