言語の螺旋

言語の螺旋
陰陽五行でいうところの水の流れがいいところ

2012年6月8日金曜日

オマジュまどみちお「一年生になったら」


オマージュ、まどみちお「トモダチ100にん」
一年生になったら
一年生になったら
トモダチ100にんできるかな
100にんで食べたいな
富士山の上でおにぎりを
パックンパックンパックンと

一年生になったら
一年生になったら
トモダチ100にんできるかな
100にんでかけたいな
日本中をひとまわり
ドッシンドッシンドッシンと

一年生になったら
一年生になったら
トモダチ100にんできるかな
100にんで笑いたい
世界中をふるわせて
ワッハハワッハハワッハッハハ、ハハハハァ

「いちねんせいなんだから」
「そうなの、そういうもんなの」
「左がよこぼうから」
「長崎のきよっさん」
「アジトにアメ隠して」
「女子が強いからスカート」
「鉛筆両方から削ってらァ」
「おとんが一升瓶でおでこを」
「弟が泣いたらボクのせい」
「湿原は緑だ」
「夜間急行がぁ過ぎる」
「緑に包まれた赤子が抱かれて」
「深い森だった」
「ケンケンパーならもうやらない」
「銀色のめんこは無敵だ」
「お母さんが帰ってこない」
「おかぁさんのコロッケが食べたい」
「湧水は澄んでいるから」
「病欠1名」
「陣取りならもうとってある」
「そういうもんなの、そうなのよ」
「弟が何もなしに泣き始める」
「おかか」
「ならづけ」
「辛いの仰山いれたん…」
「手を、繋ごう」
「湿原に足をとられないように」
「手を繋ごう」
「背の高い葦に惑わされないように」
「ボクらは小さい」
「沼は想像以上に深いから」
「今夜の列車を峰からみつける」
「オレンジ色の灯だもの」
「迷わないよう手を」
「右手、貸しなって」
「そっちじゃぁないよ」
「そっちは沼だよ」
「お母さんが帰ってこない」
「列車はいってしまった」
「コロッケ食ったのだァれ?」
「左だわよ」
「俯いていた」
「そっちは沼だょ…」
「弟なんか欲しくなかった」
「奈良漬うまい」
幼い学童、声高らかに笑うぞと

writ`s mu-shi(一年生)

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