言語の螺旋

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陰陽五行でいうところの水の流れがいいところ

2012年7月21日土曜日

雑感「t&esoft、ハイドライド3」

ファミコンを買ってもらえなかった。遊びをtvでできることがまだ途中期の頃だった。MSX2なら買ってもらえたのが不思議だ。RPG盛り上がりはじめたなか、この作品だけは、むしょうに欲しくなった。兄弟間で珍しく意見が一致した。お金をだしあおうというのである。もらったばかりの小遣いを差し出した。saveのためのpanaamusementcartrigeも買わなければならない。ゲームを途中で記録できるというだけで価値があったのだ。わりかしsoftもそれも高くついたのを覚えている。
はじめて開封するのは兄の仕事だった。オープニングで画面が動く、風景をなめていく。広がる大草原、村落、雪凍てついた山、意味ありげな高い塔。
職業を選べるというのを斬新に思った。体力というものが途中で減る。歩いて戦ったりするのだから当然だった。お金をやっと貯められて、手にした鎧を装備したら動きが鈍くなる。重いのだ。さすがにこれではいけないので、装備を戻してlevelがあがるのを待つ。もどかしさが、さらにのめりこませる要素だったのだと思う。とても時間を費やして最後にまさか地上を離れるなどとは、全く想像もつかない展開だった。konamiの初代「メタル・ギア」なんて、ほんとに怖すぎて投げ出したクチである。ビビりすぎてまさに一歩づつ前へ進むしかなかった。振るう剣にも力がこもる。ending画面をみている時には、ただ呆然として虚脱していた。精魂尽きていた。
ハイドライド3というからには1と2があるということなので、相当経ってから、1が手に入ってやってみたら、とてもがっかりしたのは、3を愛ですぎていたためだと思いたい。
当時のお金で、兄弟で等分した金額が騙されていたことを知ったのもずいぶん後である。

wrought by蟲士12.07.20

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