「去年空梅雨で社の井戸枯渇なんとかかんとか」
明け方の山里庄や娘
丁寧に爪の先まで研ぐヤスリ
迂闊に甘皮こすれば痛覺野反応
ぶどうをふやかした酒が好物
息子たち溜池の主に
なんのために生きてるのって
路傍の水子岩からきこえたと
思ったら空腹感も頽廃か
\105のロシアパンは甘さ控えめで口中の唾全て吸う
ふんだんに頭からみず
なのであるから
みず
という生き方を真っ向せねば足りない
夜天にサギいつもの
息子たち
やつが着水するたびに
努めて
数が減らんと躍動妙脈
最近
熊笹の幼きを
摘みにきをる老婆
足を踏みはずさないかと心配
だって沼の内には
苔黙りの巨人
がすんでいて
大きく振り上げた脚部の踵で凄まじい一撃
ネリチャギ
三日後の雨に
路傍軽トラの老夫婦
みずの主膝まで浸かり
苔溜まりの巨人の息子たち
しとどに暴れ老いた手の中で飛沫さんざ
一昼夜天日に干してみりんで炙ると絶妙だとか
爺も
婆あも
声高く笑い
渓谷にうち響きあうさま
静か
鼓膜三半規管微震通電良好
水子岩
卑屈な笑いで順応
あれから
古狐の息子のGPZ1100下りながら路面摩擦抵抗失効
空にはマフラーからでた白いガス
浮かんで消えた
written
by 蟲(´-_ゝ-`)
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