笹井宏之オマージュ/どうしてもかなしくなつてしまひます あなたをつつむあめのかをりに
うぐいす
やまのあいだ
農夫ひとり
たたずむ三軒
まばらに
一啼き
風止まる
農道小石散り
振り向き
こえ、峠に
あれはいったいなんの地蔵かと
地元民の
食品店閑散
明るいアナウンスが
春キャベツでいろどる
と華やかな食卓が
遅咲きの桜は
旧家にでんと
軒超えて
枝伸ばし
今世も豪奢
温帯風雨
断層の亀裂
君重力のあるところ
所謂地球を続けているよと
父一句
さしだされた
苺
食べ残してあったんだ
父一つ
僕ふたつ
蟲 writ`s12.04.24
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